呉市豊公民館(安芸灘交流館)

内田文雄+龍環境計画 2005

#1:東側外観。目前には昔ながらの雁木がある。

瀬戸内海のただ中にある大崎下島の大長地区。その小学校などの跡地に建つ公民館。多目的ホール、集会室、図書館、調理室などを備える。その中心となる「堀ばたホール」は多様な公演が可能な最小限の規模となっており、見上げると木造小屋組の架構構造が美しい。設計にあたってはワークショップが行われ、諸室の配置から使い勝手に至るまで地元の要望が反映されている。
外観は、周辺集落のボリュームやかたちとの調和が図られており、さすがに完全に溶け込んでいるとはいえないが、規模の割にコンパクトにまとめられている。外装には沿海集落では馴染み深いスギ板。一部は屋内の共用部にも使われている。