星降るテラス

近畿大学谷川研究室 2018年(改修)

#1:外観

#2:周囲の眺望は申し分ない

内陸の丘陵地に建つ、築100年級の古民家リノベーション。自然と調和した農村風景のただなかにある。近大工学部の谷川准教授が自ら購入し、ワークショップを重ねながらコミュニティ拠点としても使用できるよう改修した。

改修に着手する時点で既に茅葺屋根は金属で覆われていたが、この屋根は残すことにして、追加されていた材を撤去してスケルトン状態にする。そうするとしっかりした断熱は難しくなるので、居住性よりは開放性に振ったデザインに収れんしていった。すなわち、あえて土間を広げて外部との一体性を高め、大きなガラスが印象的な建具で空間を仕切っていく。建物の前面に広がる庭や、周囲のすばらしい眺望も借景にして取り込むことで、さらに開放性が高められている。