旧澤原家住宅

不詳 1756

#1:夕焼けに染まる三ツ蔵はとても印象的な風景を形成する。

澤原家は屋号を澤田屋と称する豪商で、周辺村落を束ねる家柄として知られていた。宅地は道路(かつての街道)を挟んだ東西に広がっており、東側に主屋、西側に土蔵がある。土蔵は三連の珍しい形式で、三ツ蔵と呼ばれている。
呉は明治に入って軍港となってから海軍の都市計画で市街地が整備されたが、それまではこの澤原家周辺のほか各所に集落が点在する程度であった。この地はそういった軍港建設以前の状況をうかがい知る貴重なスポットとなっている。