NTT広島西営業所/旧広島中央電話局西分局

山田守/逓信省営繕課 1937

#1:外観

天満川沿いに建つ電話局。サッシが更新されタイルが貼られているため一見するとそうとは気付かないが、実は戦前の逓信建築(*1)の一つで、れっきとした被爆建築だ。古さを感じないのは表層が更新されているためだけではなく、モダニズムの文法に忠実なその意匠にもある。
本作は山田守の設計で1937年に竣工し1939年に市内初の自動交換局として開局した。躯体は被爆時の爆風に耐えたが電話交換機が大きな被害を受け、交換局として復旧したのは1946年8月となっている。その後、1981年には機械を撤去し営業拠点に改装された。外装のタイルはこの時に貼られたものであるらしい。
私にとっては幼少時から毎日のように見ていた最も身近な建物の一つ。