藤井川公民館/旧美ノ郷村役場

不詳 1920年代頃

山間部に建つ洋館建築。村をリードする役場の建物には周辺村落にない西洋風の意匠を求められたのだろうか、簡素なつくりながら明治後半の本格的な洋館を思わせるたたずまいだ。
ファサードは左右対称で両側にウィングが出ており、左右で状態が違う。向かって右側は下見板張りで大きな縦長窓にはモールディングも見られ、洋館らしい風情を見せる(写真#1)。一方、向かって左側は下見板張りではなく、窓は縦長だがサイズが小さく装飾も皆無(写真#2)。ひょっとしたら左側は後から増築したのかもしれない。