あなごのねどこ

2012(改修)

尾道のアーケード商店街、旧西国街道沿いに建つ商店建築(カフェとゲストハウス)。尾道の街道筋の敷地割りは基本的に江戸時代のものを踏襲しており、一見して近代的に見える商店でも実は戦前期の町家建築であって坪庭や蔵が残っているケースが意外に多い。
本作はそういった町家の作法で建てられた細長い木造建築を、地元NPOが改装して自ら運営にあたっている施設であり、正面から延々と裏庭に伸びていく長い通路が特徴的だ(写真#02)。この通路に沿った1階の「店」の部分をカフェやゲストハウス共用部として使っている。
2階はドミトリー式のゲストハウスで、”おしゃれ系ユースホステル”といった雰囲気の空間に仕上がっている。シャワー・トイレが共用であるなど制約はあるが、比較的安く宿泊できるので、宿として利用してみてはいかがだろうか。