ところミュージアム大三島

山本英明+DEN住宅研究所 2003

海に向かう斜面地に建つ美術館。平行する2枚の壁を建て、その上に屋根を載せただけのシンプルな建築だ。展示室は地形に合わせて細かく6つの段を刻んでおり、壁の外側に階段が貼り付いている。壁同士の間隔は6m、長さは40m、エントランスと最下階のテラスとのレベル差は6mで、横から見ると「登り窯」のようにも見える。テラスからの瀬戸内海の眺望はとても気持ちいい。
屋根の架構は江戸小紋の菱垣をイメージした造形で、間伐材の丸太が使われている。室内照明はごく僅かにあるだけで、屋根として使われるテントを通した自然光が美術品を照らしている。(室内の写真はありません)
徒歩圏には伊東豊雄ミュージアムもあるので、あわせてめぐるとよいだろう。